機械学習エンジニアとして勤めたQuantumBlackを退職しました

3年ほどお世話になった QuantumBlack (QB)のロンドン本社を2022年4月1日に退職しました。

オフィスの入り口にあったレゴ
オフィスの入り口にあったレゴ

QuantumBlackって何やってる会社かイマイチ分からないし、日本語での情報がほぼない、なんだが怪しい組織に見える。。かもしれないので、自分の経験を紹介して、少しでも多くの人にイメージを持ってもらえたらと思って書きました。 当たり前ですが、内部情報やネガティブなことは書いてないです。QBは 東京にも支社があるので、会社やこの業界に少しでも興味ある人に役に立てばと思い書きました。

QuantumBlackとは?

QuantumBlackはロンドンに本社を構える戦略コンサルティングのマッキンゼーの子会社で、機械学習やデータを活用して企業が抱える課題を解決するアナリティクス企業です。元々は2009年にF1(フォーミュラ1)の顧客を相手にアナリティクスのサービスを提供していたのが起源でした。2015年にマッキンゼーがQBを買収し、F1で培ったデータアナリティックス技術をあらゆる業界に応用してビジネスを展開する形になって今に至ります。

どんな仕事をしてきたか?

2019年にQBのプロダクト開発チームにソフトウェアエンジニアとして入社しました。初めはKedroという会社初のオープンソースプロジェクトのチームにジョインし、そこでオープンソース(OSS)、データパイプライン、ソフトウェアエンジニア、ソフトウェアのライセンスなどについてたくさん学ぶことができました。自分のキャリアでOSSの世界にどっぷりつかれたのはとても良い経験でした。その後は機械学習エンジニアとして、より顧客に近い別のプロダクトチームに異動し、業界に特化したデータパイプラインの導入やデータサイエンス、データエンジニアリングの開発をしつつ、実際にクライアントと働くプロジェクトにもいくつか参画し、機械学習やMLOpsなどあらゆる問題解決や開発を経験しました。QBがどんなプロジェクトを過去にやったかは会社のHPに載っているので、それを見て頂くとプロジェクトのイメージが湧くと思います。

コンサルのイメージが強いため、パワポとかExcelとかやるんですか?って聞かれることがありますが、技術職だとほぼやりません。1日の70−80%の時間はコード書くかGithubでPRレビューなどに時間を使って、残りがミーティングとかの感じでした。自分はコンサルタントではなかったので、一般の人がイメージしているマッキンゼーの仕事とはだいぶ違います(コンサルタントの人とはたくさん働きましたが)。一般的なテック会社と違う点は、ビジネスの課題解決ありきのエンジニアリングの仕事が中心なので、エンジニアリングを使ってビジネスの課題解決をしたい!って人に向いている会社です。

仕事内容以外はどんな感じか?

社内は非常に国際的で世界中にオフィスがあるため、エンジニアでも海外出張や別の国に数ヶ月滞在してプロジェクトをこなすみたいな生活が多いです(コロナで海外出張は減りましたが)。チーム内も非常に国際的で、例えばロンドンオフィスでもチーム内にイギリス出身の人がいないってこともよくありました。服装もだいぶラフで、自分は在職中に多分一回もスーツを着なかったです。

開発以外にもPythonを教えるボランティアの課外活動をやったり、Mediumブログを書いたりやカンファレンスで登壇したり、データ関連の仕事以外にも色々経験できたのは良かったです。

次は何をするのか

また別の記事で詳しく書きますが、イギリスで独立、起業、向けて色々準備しています。日本人で海外起業している人はベイエリアには多い印象ですが、ヨーロッパではまだまだ少ないので、日本語でも発信してより多くの日本人が(転職でも起業でも)海外で挑戦する機会になってくれたら本望です。 QBについて何か質問などありましたら、Twitterに気軽にDMして下さい。あと英語でもテック系のブログ記事を書いているので英語に抵抗ない人はぜひこっちも読んでみて下さい!https://921kiyo.com/